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【日常のこと】アクセサリー発送時に想うコト。

ご縁が結ばれ、わたしの手から旅立ってゆくアクセサリーたちを目の前に想うコトが幾つか。

この手から生まれ落ちたひとつの新しい価値が、物語りと愛を帯びて誰かの目に留まり、旅立ってゆくその過程をとっても愛おしく感じる日々。

四季の折々が描かれた便箋に手書きで文字を丁寧にしたため、お迎えくださるこのアクセサリーの向こう側にいるだろう誰かに想いを馳せる。

「アクセサリーがこの方に出逢った瞬間から、いったい、どんな物語りが始まるのだろう」

「どんなシーンにこのアクセサリーはたくさん出逢ってゆくのだろう」

想像は止まらない。

 

わたしが生み出してから誰かの手に渡るまではほんの序章に過ぎず、本章は身に着けてくださる方の元へ旅立ち、日々を共にしてからなのだ、と常々感じています。

そして、この旅立ったアクセサリーがどんな体験をしてゆくのか、共に過ごす方にどんな煌めきを添えられるのか、はたまた、その方にとってどんな存在になってゆくのか、そんなコトを考えては豊かなヒトトキを過ごしています。

 

11年の間、何百、もしかしたら千近くのアクセサリーを結んで来れたこと。

その数だけ物語りがあって、浪漫があるのだなぁ、と想うと感慨深く、心がほわんとほぐれてしまう。

 

梱包途中、アクセサリーを台紙にセットして、セージを焚いてその煙で清め、緩衝材に包む時、必ず「いってらっしゃい」と声を掛けるのです。

無事 お手元まで届くこと、その方と暮らしに寄り添ったアクセサリーであってほしいとの想いを込めつつ、の挨拶を。

 

最後に封をして、郵便局へ持ち込みわたしの手から離れてゆく時、驚くくらいに清々しい気持ちになるのです、毎回。

「ここから始まる物語り」

 

それぞれのストーリーを紡ぎ、繋ぎ、奏でてゆくその姿を想像しては、なんだかとても誇らしくすら感じます。

 

創作活動のすべては「ありがとう」の上に成り立っていること。

 

感謝と喜びの循環を、身の回りから巡らせてゆきたいと沸々と想うのです。